売れないウインナーが2倍売れたトーク
「21gです」と言われても、買わない
私は以前、大手のハム会社に勤めていた。
スーパーの精肉部に営業する仕事だ。
ある日、新商品のウインナーが出た。
営業資料を見て、私は驚いた。
一番大きく書いてあったのは、これだ。
「このウインナーの重さは21gです」
...で?
21gが、どうした?
お母さんは、21gと聞いて、そのウインナーを買うのか?
違う。
お母さんが知りたいのは、そこじゃない。
伝えるべきは、子供が喜ぶジューシーさだった
そのウインナーは、肉汁がジューシーなウインナーだった。
焼くと、肉汁がジュワッと出る。
子供が喜ぶ、美味しいウインナーだった。
だから、私は営業資料を変えた。
「子供に人気が出るジューシーなウインナーなので、お母さんに手に取ってもらえます」
結果は、どうだったか?
対得意先の売上が2倍になった。
製品は、何も変わっていない。
変わったのは、伝え方だけだ。
製造業は、スペックを並べがちだ
この話を、製造業に置き換えてみてほしい。
イプロスのカタログを見ると、こう書いてある。
- 加工精度:±0.01mm
- 材質:SUS304
- 表面処理:バフ研磨
- 納期:2週間
これ、間違っていない。
むしろ、正確だ。
技術者として、正しい情報を伝えている。
でも、購買担当者は、これを見て発注するだろうか?
しない。
なぜなら、購買担当者が知りたいのは、スペックじゃないからだ。
購買担当者が知りたいのは、「で、どうなるの?」だ
購買担当者は、こう思っている。
「加工精度±0.01mm...で、それがうちの製品にどう役立つの?」
「SUS304...で、それで何が解決するの?」
「納期2週間...で、それで間に合うの?」
購買担当者が知りたいのは、スペックじゃない。
「このパーツを使うと、うちの製品がどうなるのか?」
これだ。
これを、マーケティング用語で「ベネフィット」という。
私は横文字が嫌いだが、この言葉だけは使わせてほしい。
なぜなら、これが製造業が最も伝えられていないことだからだ。
ベネフィットとは、「お客さんにとっての良いこと」
難しく考える必要はない。
ベネフィットとは、「お客さんにとっての良いこと」だ。
ウインナーの例で言えば、こうだ。
- スペック: 重さ21g
- ベネフィット: 子供が喜ぶジューシーさで、お母さんに選ばれる
製造業の例で言えば、こうだ。
- スペック: 加工精度±0.01mm
- ベネフィット: 組み付け時の調整作業が不要になり、生産ラインの効率が30%向上します
どちらが、購買担当者の心に響くだろうか?
答えは、明らかだ。
具体例で考えてみよう
例えば、あなたの会社が精密部品を作っているとする。
イプロスのカタログには、こう書いてある。
Before:スペックだけを並べた場合
【精密切削部品】
- 加工精度:±0.01mm
- 材質:SUS304、アルミ、真鍮対応
- 表面処理:バフ研磨、メッキ対応
- 納期:2週間〜
- 小ロット対応可能
詳細はお問い合わせください。
これ、悪くない。
情報は正確だ。
でも、購買担当者は動かない。
なぜなら、「で、うちにとって何が良いの?」が伝わっていないからだ。
では、ベネフィットを伝えると、どうなるか?
After:ベネフィットを伝えた場合
【組み付け調整が不要になる精密部品】
「部品の精度がバラついて、組み付け時に調整作業が発生している...」
「その調整に、1個あたり5分かかっている...」
そんな悩みを抱えていませんか?
当社の精密切削部品は、±0.01mmの加工精度により、組み付け時の調整作業が不要になります。
実際に導入した企業では、組み付け作業時間が30%短縮され、生産ラインの効率が大幅に向上しました。
しかも、小ロットから対応可能。試作段階から量産まで、一貫してサポートします。
【加工精度】±0.01mm
【対応材質】SUS304、アルミ、真鍮
【納期】2週間〜
【小ロット対応】10個から対応可能
まずはサンプル品で精度をご確認ください→
どちらが、問い合わせにつながるだろうか?
答えは、明らかだ。
なぜ、製造業はスペックを並べてしまうのか?
ここで、一つ考えたい。
なぜ、製造業はスペックを並べてしまうのか?
理由は、シンプルだ。
技術者として、正確な情報を伝えたいから。
これは、間違っていない。
むしろ、誠実だ。
でも、購買担当者は、技術者じゃない。
購買担当者は、「±0.01mmの精度」と聞いても、ピンとこない。
でも、「組み付け調整が不要になる」と聞けば、すぐに理解できる。
「生産ラインの効率が30%向上する」と聞けば、価値がわかる。
これが、ベネフィットの力だ。
技術力があるから、ベネフィットが語れる
ここで重要なことがある。
ベネフィットは、スペックを否定しているわけじゃない。
むしろ、スペックがあるから、ベネフィットが語れるのだ。
加工精度±0.01mmという技術力があるから、「組み付け調整が不要になる」と言える。
短納期で対応できる生産体制があるから、「急な試作にも対応できる」と言える。
小ロット対応できる設備があるから、「10個から対応可能」と言える。
つまり、こういうことだ。
あなたの会社の技術力は、十分にある。
ただ、その技術力を「お客さんにとっての良いこと」として伝えられていないだけだ。
ベネフィットを見つける、シンプルな方法
「でも、ベネフィットって、どうやって見つけるの?」
そう思った方もいるかもしれない。
方法は、シンプルだ。
あなたの製品のスペックを書き出して、こう問いかけてほしい。
「で、お客さんにとって、どう良いの?」
例えば、こうだ。
- スペック: 加工精度±0.01mm
問いかけ: で、お客さんにとって、どう良いの?
ベネフィット: 組み付け調整が不要になる - スペック: 納期2週間
問いかけ: で、お客さんにとって、どう良いの?
ベネフィット: 急な試作依頼にも対応できる - スペック: 小ロット対応可能
問いかけ: で、お客さんにとって、どう良いの?
ベネフィット: 試作段階から量産まで、取引先を変えずに済む
これだけだ。
難しいマーケティング理論なんて、いらない。
ただ、「で、お客さんにとって、どう良いの?」と問いかければ、ベネフィットは見つかる。
イプロスのカタログで、ベネフィットを伝えよう
イプロスのカタログは、188万人の購買担当者が見ている。
その中には、あなたの製品を必要としている人が、必ずいる。
でも、スペックだけを並べたカタログでは、その人に届かない。
なぜなら、購買担当者は、スペックを見ても「自分に関係がある」と思えないからだ。
でも、ベネフィットを伝えれば、違う。
「組み付け調整が不要になる」と聞けば、「うちの生産ラインで使えるかも」と思う。
「急な試作にも対応できる」と聞けば、「今すぐ問い合わせてみよう」と思う。
これが、ベネフィットの力だ。
技術力があるなら、伝え方を変えるだけでいい
ここで伝えたいのは、こういうことだ。
あなたの会社の技術力は、十分にある。
でも、その技術力を「スペック」として伝えているせいで、価値が伝わっていない。
これは、もったいない。
ウインナーの例を思い出してほしい。
「21g」と伝えても、売れなかった。
でも、「子供が喜ぶジューシーさ」と伝えたら、売上が2倍になった。
製品は、何も変わっていない。
変わったのは、伝え方だけだ。
あなたの会社の製品も、同じだ。
技術力があるなら、伝え方を変えるだけでいい。
スペックを並べるのではなく、「お客さんにとっての良いこと」を伝えよう。
それだけで、選ばれる会社になる。
最後に:御社の技術力、正しく伝わっていますか?
もし、あなたの会社がイプロスのカタログを掲載しているなら、こう自問してほしい。
「今のカタログは、スペックだけを並べていないだろうか?」
「購買担当者に、ベネフィットが伝わっているだろうか?」
もし少しでも不安があるなら、一度立ち止まってほしい。
そして、こう問いかけてほしい。
「で、お客さんにとって、どう良いの?」
これを考えれば、「伝わる言葉」は必ず見つかる。
技術力があるなら、伝え方を変えるだけでいい。
188万人の購買担当者に、あなたの製品の本当の価値を、正しく伝えよう。
御社の技術力、正しく伝わっていますか?
もし、「今のカタログを客観的に見てほしい」と思った方がいたら、お気軽にご相談ください。
押し売りは一切しません。
ただ、ベネフィットが伝わるカタログになっているか、一緒に考えさせてください。
日本の中小製造業の技術力を、正しく伝えるお手伝いをさせてください。
188万人に、あなたの製品の本当の価値を、届けよう。

